漱石から始めるわけでなく 2012/2

 久しぶりの「坊ちゃん」再読。以下にメモ。

・一筆書き 一日平均四百字原稿用紙31枚(ページ換算一日15〜20ページ)
=初日(原稿第一回目)だけで二(三)章までは書いているかも

・冒頭からのリズム→独白 なので段落毎に感想めいたものをつなげて味つけ
スターンというよりは自然主義に近い? 作文的文章の話し言葉=読者に訴える→やはり独白には悲劇的色調が強い

・キャラの上下関係の類似性
没落系 坊ちゃん―清―山嵐 敗北 移動(うらなり)
上流系 赤シャツ―教頭   勝利 定着(マドンナ?)

・親譲りの無鉄砲
両親ともに坊ちゃんに冷たく、坊ちゃんも親の死への素気なさ 親≒清

・伏線の多用 「いま」「今日」



 ついでに「三四郎」も。

・冒頭数ページの異様さは、幻想小説じみている その後の「夢の様」な轢死事件とは違った意味で
いうならばカフカだが、それほど決定的な性格をもたないのが漱石らしい
轢死事件への入りの上手さ 


中途